それでは中学校英文法に続いて、高校レベルの英文法についても学んでいきたいと思います。
高校で習う文法は、中学生の英文法を発展させたものです。
ですから、基礎が出来上がっていれば、発展的なレベルになってもついていけることでしょう。
高校は学年ごとに分けるのではなく、初級から中級と、中級から上級と言う2つの段階に分けて説明していきたいと思います。
まず第一段階で習うのは、文、動詞、助動詞、関係代名詞、完了形、構文、受動態、仮定法、不定詞です。
それでは実際に文の単元から見ていきましょう。
(1) 文型
基本的なものとして、文には5つのパターンがあります。
これを文型と呼びます。
それぞれ第一文型、第二文型、第三文型…と呼ばれています。
どのような文であっても、基本的に5つのうちのどれかに分類することができます。
ということは、文型の考え方を理解しておくと、どのような文でも構造が把握できるようになるということです!
5つの文に共通することとして、文の中には必ず「~は/が」に当たる主語と、「~する、である」に相当する動詞が存在します。
この動詞によって、そのあとに動作の対象となるようなものが来たり来なかったりと、文の種類が少しずつ変わってきます。
高校生の段階では、文の構造を変化させる動詞の使い方について、一つずつ学んでいく必要があるわけですね。
それではまず、一番シンプルな第一文型と呼ばれる文から見ていきましょう。
第一文型:Birds fly.「鳥が飛ぶ」 |
この文型では主語(S)+動詞(V)という非常にシンプルな構造で文が成り立っています。
Birds「鳥」がfly「飛ぶ」という内容だけで文が成立しています。
このように、SVから成る文を第一文型と呼びます。
それでは、次の文は第一文型でしょうか?
Q. I walk in the park.「わたしは公園を歩く」 |
この文の主語はI(S)、動詞はwalk(V)、in the parkはかっこに入れてしまって構わない付属的な情報です。
そう考えるとSVから成り立つ文だということがわかります。
ということで、正解は第一文型ということになります。
inのような「前置詞」と呼ばれる言葉が作るブロック(今回で言えばin the park)は、SやVにはならないので注意しておきましょう。
ここで少し説明しておくと、前置詞とは「前に置く言葉」という意味です。何の前かというと、名詞の前です。
今回もthe parkという名詞のかたまりの前にinが来ていますね。
前置詞にはinの外にも、toやat, by, onなどがあります。
のちほどまた出てきますので、その際には注意して見ておきましょう。
第二文型:I am Ken.「ぼくはケンです」 |
第二文型は例文のように、I (S) + am (V) + Ken (C) から成る文のことを言います。
(C)は「主語とイコールの関係にある語」という意味で、「補語」と呼ばれるものです。
今回の文で言うと、Kenが補語なので、I = Kenという関係が成立するということです。
第二文型の場合、be動詞は算数の等号(=)の役割を果たします。
ですから、第二文型か否かを判断するポイントは、主語とイコールになる単語が出てきているかどうかです。
それではこの考え方を応用して、次の文が第二文型かどうかを考えてみましょう。
Q. This is a pen.「これはペンです」
この場合、This=a penの関係が成り立っていますね。
ということで正解は〇、第二文型ということです。
もう一題だけ見ておきましょう。
Q. He is tall.「彼は背が高い」
これもHe「彼」=tall「背が高い」の関係が成り立ちますね。
したがって第二文型です。
このように、Cに当たるものは、必ずしも名詞ではなく、主語の内容を説明する形容詞であったりもします。
第二文型は思いの外簡単ですかね。
それでは次の文型を見てみましょう。
第三文型:I play soccer.「ぼくはサッカーをする」 |
第三文型になると、少し厄介になってきます。
例文では、I (S) + play (V) + soccer (?)とすることができそうです。
この場合のsoccerは、play「する」の動作の対象と考えることができますので、「目的語」と呼ばれるものだと理解することができます。
目的語は(O)と記されますから、I(S) + play (V) + soccer (O)と分解できます。
このように、SVOの文を第三文型と言います。
Q. He painted the picture.「彼はその絵を描いた」
この場合、He (S) + painted (V) + the picture (O)となります。
つまり、第三文型だということですね。
それでは次の文はどうでしょうか?
Q. She came to me.「彼女が私のところに来た」 |
She (S) + came (V) となりますが、to me は第一文型のところで習ったように前置詞と呼ばれるtoが作るブロックになっていますから、付属情報であって、文の主要な要素の中には分類はできません。
そうすると、SVから成る第一文型として考えなければならないんですね。
このように、第三文型の厄介なところは、Oに当たる名詞が文中に出て来るかどうかを慎重に見極めなければならないところにあります。
第一文型は一番シンプルでわかりやすい文に見えますが、実は品詞のことがしっかりとわかっていないと、惑わされてしまうんですよね。
要注意です。