ニラサキ・ザ・プラットフォーム

have toとmustの違い


TOEICでは出題されませんが、それぞれ「〜しなければならない」という意味が与えられるhave toとmustには、実際にはどのような違いがあるのでしょうか?

まず、アメリカでは、話し言葉の場合mustよりもhave toの方が好まれるという傾向があるのですが、イギリスでは、mustは「話し手や聞き手の感情・願望を含め、命令したりする」場合に用いられます

一方、have toは「外部から生じる義務(ex. 法律、規則)」に関して話すときに用いられます。

例文を見てみましょう。

ex. I must stop drinking.「禁酒しなきゃならない」(「私」がそう望んでいるというニュアンス)

ex. Do you have to wear a tie at work?「仕事中にネクタイをしていなければならないのですか?」(そういう就業規則があるのか、というニュアンス)

 

また、未来の義務については、命令や指示をするのであればmust、手はずが整っていればhave toです。

ex. You can borrow my mobile phone, but you’ll must bring it back by tomorrow.「ケータを使ってもいいけど、明日までに返せよ」(話し手Iの命令・指示)

ex. You’ll have to find a job when you graduate from university.「大学を卒業したら、仕事を見つけなければならないだろう」(自然の成り行きとして)

他にも違いはありますが、have toとmustを使う上では特に話し手の命令・指示なのか、それとも周辺的な状況から生じる義務なのか、という違いが重要でしょう

 

nirasaki
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私は留学中に、友人に対してある文脈でmustを使ったところ、”Must!?”と驚かれたことがありますが、have toとの違いは思った以上に重要なのだな、と実感しました。

参考文献:オックスフォード実例現代英語用法辞典 <第4版> Practical English Usage (Fourth Edition)