TOEICを勉強する上で、手元において置いた方がいいのが文法書と用法辞典です。
TOEICのトレーニング・ブックは、実際の試験に出題される問題を掲載していますが、紙幅の関係上、どうしても解説が手薄になります。
解説を読んでも疑問が解決されないと、同じような問題が再度出てきた時に、なかなか正解しにくいですよね。
そんなときに、自分のレベルにあった文法書が手元にあってすぐに調べることができると、確実に語学力が伸びていきます。
やはり、何を学ぶにしても、疑問を持つ=>調べる=>解決するというプロセスが何を学ぶにしても重要になりますね。
ということで、今日は役に立つであろう代表的な文法書と用例辞典を紹介します。
1.『Evergreen』(いいずな書店RT)
私が知る限り、一番わかりやすく文法の仕組みを説明してくれている文法書。

以前、『Forest』(桐原書店)という文法書がありましたが、それを改訂したものが本書です。
従来までのPart 1「これが基本」→Part 2「理解する」→Part 3「深く知る」という従来までの三段階方式の説明に加え、新たにPart 4「確認する」が新設され、よりわかりやすい内容となっています。
「品詞ってなに?節ってなに?」など、英文法の基本のキを知りたい人におすすめの一冊。
ほかの文法書ですと、品詞や節、文など、ごくごく当たり前のことはなかなか詳しく説明してくれていなかったりするんですよね。
ですが、本書はそのあたりをわかりやすく説明していますので、英文法に関する疑問を初期の段階で徹底的に解決したいという人は、ぜひ一度手に取ってみてください。
時代遅れの英語を扱っているという評判も漏れ聞こえてきますが、個人的には本書(というか『Forest』)で英語力を要請して海外の大学院に留学もできましたし、イギリス人やアメリカ人に博士論文を読んでもらって、「すばらしい!」とほめてもらうこともできました(実際にそのアメリカ人は、私が論文の中で紹介した本を購入までしてくれました)。
文法書の英語というのは、説明をするためにどこかぎこちなくなってしまうのは仕方のないことだと思いますので、あまり気にする必要はないのでは、と思っています。
いずれにせよ、初めの一冊としてはいいですよ!
2.『ロイヤル英文法』(旺文社)

先ほどの『Evergreen』よりも踏み込んだ内容を扱っているのが、こちらの『ロイヤル英文法』です。
より実践的な内容を理解したいという人は、こちらを使った方がいいでしょう。
多少分厚いですが、TOEICレベルであれば、このあたりまで目を通しておけば、どんな問題でも何なく対応できると思います。
最初から本書を使うのはなかなか大変だと思いますので、初学者の人はあくまでも『Evergreeen』=>『ロイヤル英文法』の流れで取り組んでみてください。
語学を上達させるコツは、「簡単なものから難しいものへ」です。
いきなり難しいものに取り組んでみても自信をつけることはなかなかできませんし、むしろトラウマを植え付けられてしまう危険性があります。
あまり世間では言われていませんが、実は「簡単な内容でポイントを押さえている、優れたテキストを見つける嗅覚」というのも、語学を学ぶ上では必須スキルになってきます。
『ロイヤル英文法』には表現のための実践ロイヤル英文法(例文暗記CD付き)という実践編もありますので、余裕があれば合わせて目を通しておくといいでしょう。
3.『英文法解説』(金子書房)

こちらの文法書は教員や翻訳家など、プロも使う一冊です。
例文は多少難解なものもありますが、文法のみならず、しっかりとした英語を学ぶことができます。
おそらく、TOEICであればここまで必要にならないかもしれませんが、英語を極めたいという人は、買っておいて損は
4. 『オックスフォード実例現代英語用法辞典』(研究社/オックスフォード大学出版局)

オックスフォード実例現代英語用法辞典 <第4版> Practical English Usage (Fourth Edition)
オックスフォード実例現代英語用法辞典 <第4版> Practical English Usage (Fourth Edition)
『Evergreen』でも『ロイヤル英文法』でも、文法書はあくまで言語の基本的な仕組みを教えてくれる解説本です。そのような理由のために、英語学習を続けていくと、どうしても文法書では解決できない、類似表現の違いなどに関する疑問が湧いてきます。
そのような疑問を解決するのにおすすめなのが、『オックスフォード実例現代英語用法辞典』です。
イギリス人である著者マイケル・スワン氏が、外国語として英語を使う上で疑問に感じることを、実例を示しながら丁寧に解説してくれています。
たとえば、「mustとhave toの違いってなに?」であるだとか、「like to doとlike -ingには違いがあるの?」というような素朴な疑問に明快に答えてくれます。
学生だけでなく、教員にとっても必携の書です。
5. 『ジーニアス英和辞典』(大修館)

辞書に関しては、それほど悩む必要はないと思います。
語彙数、例文数、解説のわかりやすさという観点から考えれば、『ジーニアス英和辞典』を買っておけば問題ありません。
大型の辞書では、引くのも大変ですし、解説もあまり載っていなかったりします。
辞書を引くという習慣を身に付けるためには、レベルにあった辞書を選ぶというのが第一歩です。
いずれ英語に慣れたら、新英和大辞典 第六版 ― 並装などを使ってみるといいと思います。
コメント