中学英語でしっかりおさえておくべき重要な文法事項として、
文型が挙げられます。
中学生の頃に習うlookやshow、callの使い方だけでなく、
不定詞や動名詞、関係代名詞にまで幅広くかかわる事項です。
実際に英語を使えるようにするために、
中学英語で文型のポイントを理解しておきましょう。
ごくごく簡単に言えば、下の5つのようなパターンになります。
- □ー◯
- □ー◯ー□(=)
- □ー◯ー□(≠)
- □ー◯ー□ー□
- □ー◯ー□ー□/◯
あやしい呪文みたいですね…(笑)
ということで、今回は文型(第1~3文型)についてお話したいと思います。
文型の種類
この世に存在するあらゆる英語をかき集めてきたとして、
そこから特定のパターンを発見してみるとします。
もちろん例外はありますが、
なんと英文はたったの5パターンに収束するんです!
たとえ何兆という数があったとしても、
必ずこれら5つのうちのどれかになるんです。
すごいですよね?
これから先、皆さんはいろいろな文に出会うことになるとは思いますが、
この5つのパターンを先におさえておけば、
しっかりと構造を理解し、意味を取れるようになるわけなんです。
その5つというのは、以下の通り。
- 第1文型:SV
- 第2文型:SVC
- 第3文型:SVO
- 第4文型:SVOO
- 第5文型:SVOC
もうどこかで習ったというひとが多いのではないでしょうか。
これら5つをひとつずつ見ていきましょう。
第1文型:SV
それではまず第1文型(SV)から。
別の記事でも書いた通り、
英語では、
「動かないもの」(名詞)と「動くもの」(動詞)
をまず文中に見つけることが重要です。
次の例文で考えてみましょう。
I’m from Seattle.(わたしはシアトル出身です。)
この文における動かないものは、主語のI、
動くものは動詞のam(省略形で’mとなっています)です。
be fromは「〜出身である」という意味ですね。
ちなみに、主語はS (subject)、動詞はV (verb)です。
ここでは文の主要な要素はIとam(‘m)だけなので、
第1文型(SV)ということになります。
□をI、◯をamとすればこの文は、
□-◯
となりますね。
じゃあfrom Seattleはどうなるの?
たしかに、気になる部分ですよね。
fromというのは前置詞と呼ばれる言葉(品詞)です。
名詞の前に置かれる言葉(詞)と理解しておきましょう。
文中ではすでに主語と動詞が登場していますので、
前置詞以下はその他(M = modifier修飾語[句]) に相当する箇所になります。
また別の機会に詳しくお話したいと思いますが、
その他はチームのレギュラーメンバーではなく、
サブのメンバーやサポーター
だと思ってください。
ゲーム自体は、レギュラーメンバーがそろえば行えますが、
サブのメンバーやサポーターがいた方が、
いろいろな変化が生まれますよね。
文も同じで、伝えたいことを正確にするために、
その他という修飾句が必要になります。
それではここで問題です。
次の英文は第1文型でしょうか?
I walk in the park.(わたしは公園を散歩する。)
まずは
「動かないもの」(名詞)と「動くもの」(動詞)
を見つけるんでしたね。
それぞれIとwalkです。
それでは、in以下はどうでしょうか?
inは、さきほどのfromと同じく、前置詞です。
(ここでは(the)parkという名詞(句)の前に来ています。)
ということは…?
文の主要な要素ではなく、その他ということですね。
したがって、この文はさきほど同じように、
第1文型(SV)
ということになります!
でも「公園を」って言ってるじゃないか!
たしかに、そうなんですよね。
文型をしっかりと学んでいると、
「〜を」=目的語
と理解するようになります。
そうすると、この文をのちほど勉強する
第3文型(SVO)
と理解したくなるんです。
ですが、先ほど説明した通り、
ここでは前置詞以下が「その他」の扱いになるんですね。
ここが文型でつまずきやすい最初のポイントです!
日本語は、英語を勉強する際にミスを誘発するんです。
ですので、
文型を理解するときには日本語に引きずられない
ということをぜひ心がけてみてください。
第2文型:SVC
つづいて第2文型です。
This is an amusement park.(これは遊園地です。)
この文の構造は以下の通りです。
動かないものを□、動くものを◯とすれば、
□ー◯ー□
となります。
磁石のプラスとマイナス、
あるいは何かの化学式のようにも見えますね。
どんなイメージでもいいので、
瞬間的にこの構造を理解できるようになることが重要です。
この文型の場合、
□(This)=□(an amusement park)
とイコールで接続できますので、
この点はしっかりおさえましょう。
Cは補語 (complement)と呼ばれるもので、
主語などの名詞を補足的に説明する言葉
です。
また、この構造がわかると、次の文も理解できます。
You look happy.(きみは幸せそうだね。)
同じようにこの文も、
□(You)ー◯(look)ー□(happy)
となり、第2文型となります。
lookはlook at「〜を見る」というのが一般的ですが、
このようにイコールの働きをする使い方もあります。
*
別の例文をもう一つだけ。
先ほどの例文では、
an amusement park
という名詞のかたまりが補語でしたが、
今回はhappyという形容詞(ひとやものの状態を表す)が、
補語になっています。
このように、Cには名詞や形容詞が入ります。
同じように、
She remains silent.(彼女は黙っている。)
という場合のremainも、第2文型を作ります。
□(She)ー◯(remains)ー□(silent)
→□(She) = □(silent)
イコールになるものはbe動詞やlook、
remainなどいろいろありますので、
一つずつ覚えていきましょう。
第3文型
第3文型は以下のようなものです。
I like English.(わたしは英語が好きです。)
ここで注意すべきは、第2文型のように、
□ー◯ー□(□=□)
にはならないということ!
IとEnglishは□≠□ですので、
あくまでlikeという動作の対象として捉えてください。
この考えをもう少し発展させてみましょう。
第3文型がわかっていると、
不定詞 (to do) の働きもよく理解することができます。
I want to be a teacher.(私は先生になりたい。)
I (S) want (V) to be a teacher (O).という構造です。
不定詞には3つの用法がありますが、
ここでは「名詞用法」(〜すること)という使われ方です。
「私は+ほしい」のあとに、
「先生になること」が来ています。
先ほどと同じように、
□ー◯ー□(□≠□)
になります。
このような形でも、今までと同じように、
動かないものと動くものを区別するのが大切です。
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